hospital time tips
長期入院生活を乗り切るコツ3選
Hopspital Time TIPS 3 Useful TIPS 長期入院を快適に乗り切るコツ3選
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1. 看護師さん/スタッフさんを苗字で呼ぶ.
社会人として当然の礼儀ですが、入院中は見過ごしがちな点でもあります。
入院して数日間はICUで隔離された状況に居たので気づかなかったが、病棟に移って他の患者さんたちを観察していてすぐに気づいたのが、ほとんど全ての患者さんたちが看護師さん/スタッフさんを呼ぶ際に「すみません」「看護師さん」「あの」といった呼び方をしていること。 僕も最初の3日間ほどはほとんど初めての方ばかりで名前がわからず、同じような呼び方をしていたのだが、社会人としてそれはどうなのかと疑問を持ったのと、記憶力のリハビリのためにも名前で呼ぶようにしようと思い、それ以降極力苗字で呼ぶことにした。(名札を見てその都度確認し、メモまで取って記憶しようとした) 僕は幼い頃から、周りの人たちよりも記憶力が悪いという自覚があり、社会科のテストなどはいつも赤点だったし、プロ野球選手の名前なども全く覚えられなかった。社会人になってからも「人の名前を覚える」ことが苦手だったので、知らず知らずの内に失礼な呼び方をしていた可能性が高い。 ICUと病棟を比べると、やはり病棟は看護師さん/スタッフさんの人数が少なく、常に忙しい印象を受けた。3交代制になっており、引き継ぎの時間も十分に取られてはいるものの、ひっきりなしにナースコールがかかるため、全体的に余裕はないように見受けられた。 僕は入院期間を通じて、十分な睡眠が取れた日は稀だったので、大抵夜中も起きていた。ある日の晩、2時半にお茶が飲みたくなり、ナースコールで看護師さんを呼んで「暖かい麦茶」を頼んだ(僕の入院していた病院では麦茶か水をリクエストできた)。しかし20分待っても来ないので、待ちきれなくなり再度ナースコールを押した。すると、今度は別の看護師さんが来てくれた。「すみません、先ほど別の看護師さんに暖かい麦茶をお願いしたんですが、20分経っても来ないので、持ってきていただけませんか?」とお願いした。それから更に10分経って(最初のリクエストから30分経って)、結局最初に頼んだ看護師さんが暖かい麦茶を持ってきてくださった。「こちらは道脇さんだけの看護をしている訳ではありませんので」と言われた。とても忙しそうでイライラしているのは肌で伝わってきたので、刺激しないように務めた。ただ、素朴な疑問として、もし『冷たい麦茶』を頼んでいたら、もう少し早く持ってきてくれたのかが知りたかったので、「暖かい麦茶には時間がかかるんでしょうか?」と質問したところ、その看護師さんには皮肉として捉えられたような回答をされた。聞かなきゃよかった。 何か地雷を踏んでしまったんだろうかと疑問に思うも答えは見つからず終いだったが、解決策は意外なところにあった。 それが、『できるだけ全ての看護師さん/スタッフさんを苗字で呼ぶこと』だった。 やはり、人と人の触れ合い、しかも数日ではなく数週間単位で顔を突き合せるともなると、名前で呼ばないのは失礼にあたる。仮に逆の立場だったとして、全ての患者さんから「すみません」「あの」などという呼ばれ方しかしないとしたら、「誰でもいいから」という呼び方をされているように感じるのは人としてごく自然なことだと思う。 それから数日経って、苗字で呼んだ看護師さんから「道脇さんって、名前覚えるの早いですよね」と言われたときには、「とんでもない、僕は昔から人の名前を覚えるのが苦手で、今回リハビリを兼ねて頑張って皆さんのお名前を覚えてるんですよ。」と答えた。そう、最初はリハビリ目的で行い始めた『看護師さん/スタッフさんの名前覚え』が、実はコミュニケーションを円滑にすることに非常に役に立つことに気づいたのだ。 それからも名前覚えの努力は重ね、最終的には看護師さん/スタッフさん/リハビリの療法士さんを全て含めると30名程度の方々の顔と名前を覚えるまでに至った。 慣れてくると、初めて名前を呼ぶ方には名札をガン見しながら「〇〇さんですね、道脇です。よろしくお願いします。僕はリハビリも兼ねて、皆さんのお名前を覚えるようにしています。もし今後違うお名前で呼んでしまったら、訂正していただけますか?」と言うようにした。始めにそう断っておけば、仮に名前の呼び間違いをしてしまっても、何とか取り返しはつくような気がした。 「熱い麦茶」の件で怒らせてしまった看護師さんとも、その後毎回お名前を呼ぶように接していたら、プライベートな話までしてもらえるほど打ち解けることができた。忙しい時間帯においても、ほとんどの方々と肩の力の抜けたコミュニケーションを取ることができ、人を名前で呼ぶことの重要性を改めて感じた。 |
2. 看護師さん/スタッフさんに、仕事のついでに 称号を獲得する「遊び」にトライしてもらう. |
もう一歩だけ仲良くなれるコツ。
入院中、僕のように病院食がほとんど食べられない期間が長期に渡って続く方もいることだろう。
多くの場合「差し入れ可」や「おやつ可」のような表現で、要するに「何でも食べていい」という指示が医師から出される。 その場合、ご家族にフルーツやその他食べられそうなものを持ってきてもらうよう頼むことになると思う。僕の場合は真冬だったのでみかんを頼んだことが多かった。バナナは年中大丈夫。 手やベッドを汚さずに食べられるものが良い。 入院期間の約7割程度は、一人で立つことはおろか、すぐそばにある冷蔵庫の中のものさえ取ることができないと考えた方が良い。 そのため、差し入れのフルーツなども、看護師さん/スタッフさんにその都度お願いして取っていただく必要がある。 名前で呼ぶのに慣れてからというのが前提になるが、仲良くなれそうな人には「〇〇さん、みかんソムリエにチャレンジしてみませんか?」と持ちかけてみる。 無事スルーされなければ、「なになに?みかんソムリエって何?」と聞かれると思うので、「冷蔵庫の中にあるみかんからどれか一つを選んでもらって、僕が食べて美味しい!と思えば、〇〇さんにはみかんソムリエの称号を与えます」という風に説明する。 僕から『みかんソムリエ』の称号を取得した看護師さんは合計3名。 その他、『バナナソムリエ』だと少し簡単に取得でき、『ルマンドソムリエ』だと100%取得できる、などのプチ情報を交えてもいいでしょう。 日々の忙しい医療業務の中で、こういった『遊び』は場合によってはイラつきの原因にもなりかねない。でも人と時を適切に判断すれば、良い方向に作用してくれる。くれぐれも間違ったタイミングでこういった話をしないように注意が必要。ただし、うまく行った時の効果は絶大で、短時間でめちゃくちゃ仲良くなれてしまう。 |
3. リハビリの療法士さんたちの「オリジナル技」に 名前をつける. |
さながらプロレス技のように。
リハビリは入院初期から始まるが、本格化するのは少なくとも中盤以降。 どうにかして歩けるようになれば、リハビリ室、あるいはリハビリルームといった専用の部屋に移動してリハビリを受けるようになる。 担当してくださるのは、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)のいずれかの方々。僕の場合、大抵の日は「PT+OT」あるいは稀に「PT+ST」という感じで、1日2セットのリハビリを受けていた。 入院前半の寝たきりの2-3週間が経過すると、下半身を中心に筋力が大幅に失われる。 筋力アップのリハビリの前に、まずはマッサージで体を温めていただく必要がある。 PTあるいはOTさんは、必要に応じてマッサージもしてくれる。 マッサージを受け始めて気づいたのが、それぞれのPTさんあるいはOTさんが「独自のほぐし技」を持っているということ。 「それ、めちゃくちゃ気持ちいい!お金出すから退院後も受けたい!」というくらい気持ち良いマッサージの技術を、それぞれの方が持っている。 リハビリの療法士さんたちも苗字で呼ぶのは当然。 それを前提として、「独自のほぐし技」に「〇〇さんスペシャル」などの名前をつけるようにする。 そうすることで、コミュニケーションの距離感がさらに近づくので、リハビリの効率も上がるでしょう。 以上、「長期入院生活を快適に乗り切るコツ」として3つのコツをお伝えしました。 オススメですので、是非お試しください! |
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お互い気持ちよく過ごせるように、頑張りましょう。